ブログ
2014.08.21
読書感想「トリツカレ男」
最近読んだ本の感想をつらつらとまとめたいと思います。
トリツカレ男/いしいしんじ著
昔から割と読書は好きだったのですが、大学生時代はどちらかというと「本を読む私」が好きだったように思います。
無意識にどんなタイトルが本棚に並んでいれば素敵女子かを意識していたのでしょうね。
訳も分からずよしもとばななやいしいしんじを読み漁っては友人に「今はこれ読んでるの♡」という謎アピールにいそしんでいました。
そんなわけで大学時代に読んでいた本の内容をほとんど覚えていないことに最近気づきました。(本の内容よりも表紙やらタイトルやらを重視してたから当然です。)
なんとなくもったいないな~と思って再度その時代に買いあさった本を読み返した中の一冊がいしいしんじの「トリツカレ男」です。
この本は初めて読んだ当時もとても気に入ったのを覚えていたのですが、読み返してもやっぱりよかったです。
個人的ないしいしんじ像は「どことなくグロテスクなメルヘンを書く人」なのですが、この本はひたすらメルヘンでかわいい。かつ短くて読みやすい。
へたしたら三十路手前の今の感受性では楽しめないのではと心配になりましたが、まだセーフでした。トリツカレ男のジュゼッペが愛するペチカのために奮闘する姿にぐっときます。
短い時間で簡単に楽しめる本が読みたい方にお勧めです。